マウスピース矯正について


透明で薄く審美的に優れたマウスピース型の矯正装置

プラスチックの弾性を利用し、必要な矯正力を部位に加えることで歯を移動させます。

一定の期間で印象課得を行い、アライナーを製作し厚みの違うアライナーで矯正力をコントロールしていきます。


マウスピース矯正のケース


マウスピース矯正で歯を綺麗にしたケース

(40代女性)

(上:術前・下:術後)

・主訴:左上前歯の反対のかみ合わせを改善したい

・治療期間:2年半

・使用したマウスピースの枚数:上下で70枚


マウスピース矯正の流れ

① 術前に説明と口腔内の検査を行います。

② 歯周病や虫歯などの治療を先行して行います(数回かかります)。

③ 歯周病や虫歯の治療が完了したのちに歯型採得を行います。

 

④ 治療費の説明を行います。質問などにお答えし、治療に同意いただいたらマウスピースを発注します。

⑤ マウスピース矯正が届き、治療が開始します(アタッチメント装着やディスキングを行います)。

⑥ 1か月~3か月に一度ご来院いただき、追加のマウスピースを作るために歯型採得を行います。


アタッチメントとディスキング(IPR)について

アタッチメントについて

力の伝達改善:アタッチメントは、マウスピースと歯の間でより良いグリップを提供します。これにより、矯正装置から歯に力がより効果的に伝わり、移動が計画通りに行われるようになります。

 

特定の歯の動きのサポート:アタッチメントは特定の形状やサイズで作られ、特定の歯を特定の方向に動かすために設計されています。これにより、回転や傾斜といった複雑な動きも可能になります。

 

治療効率の向上:アタッチメントの使用は、治療の正確性と効率を高めることができます。これは、歯を正しい位置に移動させるために必要な時間を短縮するのに役立ちます。

 

予測可能性の向上:アタッチメントを使用することで、治療計画における歯の動きがより予測可能になります。これにより、最終的な結果の精度が向上します。

 

マウスピース矯正は見た目が目立ちにくいという利点がありますが、アタッチメントの使用はこの目立たなさに若干の影響を与える可能性があります。しかし、アタッチメントは一般的にはそれほど目立たず、全体的な治療の効果を考えると、その使用は大きなメリットとなります。

 

ディスキングについて

矯正治療におけるIPR(Interproximal Reduction、間歯質削減)は、隣接する歯の間のエナメル質を微量削り取ることにより、歯の間にわずかなスペースを作り出す技術です。この処置にはいくつかの重要な意義があります:

 

歯列の過密状態の改善:歯が密集している場合、IPRは歯列の過密状態を解消するのに役立ちます。これにより、歯が適切に並ぶためのスペースが確保され、歯並びが改善されます。

 

矯正治療の必要性を減らす:適切な場合には、IPRにより歯を抜く必要性が減少することがあります。歯の抜歯を避けることができるため、患者さんの治療経験が改善されます。

 

歯並びと咬合の最適化:IPRを行うことで、歯並びを最適化し、咬合関係を改善することができます。これにより、長期的な口腔健康が促進されます。

 

美容的な改善:歯の微細な調整により、より均一で魅力的な歯並びが得られることがあります。これは、患者さんの自信と満足度を高めることができます。

 

IPRは専門的な技術であり、歯のエナメル質を削り取るため、適切な診断と計画のもとで行う必要があります。エナメル質の削除は非可逆的な処置であるため、治療のリスクと利益を慎重に評価した上で実施されます。歯科医師や矯正専門医は、患者さんの特定のニーズに基づいて、この技術の使用を推奨するかどうかを決定します。


マウスピース矯正の費用

【費用】:110,000円~880,000円(税込)

*状況により変わります。簡単な叢生などは11万程度ですが、重度叢生などの際は、時間と費用がかかります。(平均的には30万~50万になっています)当院では、検査を行い見積書をお渡しして、患者さんが同意いただいたのちに治療が始まります。強引な勧誘もいたしませんので、安心してご来院ください。


マウスピース矯正治療後の保定装置について

マウスピース矯正治療の後の保定期間は、矯正治療の成功を維持するために非常に重要な段階です。この期間には、特に以下の点が含まれます:

 

保定の目的

歯の位置の安定化:矯正治療によって移動した歯は、新しい位置に安定するまでに時間が必要です。保定器具を使用することで、歯が再び動いてしまうのを防ぎ、長期的な結果を確保します。

再発の防止:歯は生涯にわたって微妙に動き続ける傾向があります。保定器具を適切に使用することで、治療後の歯の動きを最小限に抑え、元の問題が再発するのを防ぎます。

 

保定器具の種類

リテーナー:マウスピース矯正後に最も一般的に使用される保定器具は、リテーナーです。リテーナーには、取り外し可能なものと固定式のものがあります。

取り外し可能なリテーナーは、通常、夜間に着用します。

固定式リテーナーは、歯の裏側に永久的に固定され、24時間連続で保護を提供します。

 

保定期間

個別のニーズに応じた期間:保定期間は患者さんの個別の治療計画や歯の移動の程度によって異なります。一般的には、最低でも数ヶ月から数年間は続きますが、最良の結果を得るためには生涯にわたって断続的にリテーナーを使用することが推奨される場合もあります。

 

継続的なケアとフォローアップ

定期的な歯科検診:保定期間中も、定期的に歯科医師や矯正歯科医師の診察を受けることが重要です。これにより、保定器具の適切な使用と歯の状態を確認し、必要に応じて調整を行います。

 

保定期間は矯正治療の最終段階であり、矯正治療の成功を長期にわたって維持するために不可欠です。患者さん自身の協力と定期的なプロフェッショナルケアが、美しい笑顔と健康な歯を維持する鍵です。


マウスピース矯正治療に伴う一般的なリスクと副作用について

マウスピース矯正は比較的安全で効果的な治療方法ですが、いくつかのリスクや副作用が存在します。これらを理解し、事前に対策を講じることは重要です:

 

一時的な不快感や痛み

・初期の違和感:新しいマウスピースを装着した際には、初めの数日間、歯や歯茎に圧力を感じることがあります。これは通常、時間が経つにつれて軽減します。

 

話しにくさや唾液の増加

・発音の変化:マウスピースを装着すると、最初のうちは話しにくさや発音の変化が起こることがあります。

・唾液の増加:装着初期には、異物感により唾液が多くなることがありますが、これも時間とともに慣れます。

 

口腔衛生問題

・歯石の蓄積や歯周病:マウスピースを長時間装着することで、適切な口内衛生が行われないと、歯石の蓄積や歯周病のリスクが高まることがあります。

 

歯の動きの予測不可能性

・計画通りに進まない場合:一部のケースでは、歯が予測通りには動かないことがあります。これは、追加の治療や装置の調整が必要になることがあります。

 

アライメントの問題

・アライメントの適合性:マウスピースが正しくフィットしない場合、期待した治療結果が得られないことがあります。これには定期的な調整が必要です。

 

アレルギー反応

・材料に対する反応:まれに、マウスピースの材質に対してアレルギー反応を示す場合があります。

 

これらのリスクや副作用を最小限に抑えるためには、治療を始める前に矯正歯科医師と十分に話し合い、治療中も定期的なフォローアップを受けることが重要です。また、指示に従って適切な口内衛生を維持することが、成功的な治療結果への鍵となります。